英語の習得を目指す上で、音読は非常に効果的な学習法です。
音読には、英語脳を鍛えたり、4技能を総合的に伸ばしたりするメリットがあります。
英語学習者の中には、「自分も音読に取り組みたいけれど、どの教材を使うべきか迷っている」「音読って何から始めたら良いのか分からない」といった人も多いのではないでしょうか。
この記事では小学生~大人の年齢別に、おすすめの音読用英語教材を紹介します。
また、記事の後半では、音読の手順やコツも紹介していますよ。
この記事を読めば、自分に合った教材、そして適切な方法で音読学習に取り組めるようになります。
音読に挑戦してみたいあなたは、ぜひ最後までご覧ください。
【小学生向け】音読に活用できるおすすめ英語教材5選
ここでは、小学生向けに音読に活用できるおすすめ教材を5つ紹介します。
・Learn to Readシリーズ
・Read it yourself with Ladybird
・I can readシリーズ
・Step into reading
・Smart English
今回は絵本を中心に厳選しました。
イラスト付きで内容を理解しやすいことや、難易度が低い単語・フレーズ・文法が使われていることから、絵本は小学生のみならずあらゆる年代の英語学習初心者におすすめです。
それぞれの特徴を詳しく見てみましょう。
Learn to Readシリーズ
「Learn to Read」は、アメリカのCreative Teaching Press社が出版する絵本シリーズです。
リーディング教材として高い人気があります。
1~3でレベル分けされており、各レベル48冊で構成されています。
「Language Arts」「Science」「Math」「Social Studies」と4種類にカテゴリー分けされた絵本は、どれも子供が身近に感じられるテーマを扱っているため、楽しみながら音読学習に取り組めるでしょう。
付属のCDには、BGM付きの朗読音声・歌・チャンツなどさまざまなパターンの読み聞かせ音声が収録されています。
Read it yourself with Ladybird
「Read it yourself」は、「ヘンゼルとグレーテル」「醜いアヒルの子」「3匹の子豚」など日本でも有名なおとぎ話を含む絵本シリーズです。
Level0~4の5段階に分けられており、公式サイトではレベル別に絵本を検索できるようになっています。
日常的によく使われる単語やフレーズがストーリー内にちりばめられており、1冊の中で同じ単語やフレーズが複数回出てくるため、使える英語が自然に身に付いていくのです。
YouTubeには、「Read it yourself」シリーズの読み聞かせ動画が複数アップされています。
それらの動画はBGM付きのため、ただ絵本を読むよりも物語に集中できるかもしれません。
中には、歌やチャンツで絵本の内容を確認した後、朗読してくれる動画もありますよ。
また、YouTube動画の読み聞かせ音声は非常にゆっくりなため、小学生でもまねしやすいでしょう。
I can readシリーズ
「I can read」は、名作ぞろいの絵本シリーズです。
世界中で愛される「Pete the Cat」や「Frog and Tod(がまくんとかえるくん)」などもI can readシリーズに含まれています。
絵本のレベルはMy Firstから始まり、1・2・3と続きます。
My Firstの絵本では3~5語程度の易しい短文が使われており、同じフレーズが繰り返されるため簡単に内容を理解できるでしょう。
ただし、ページ数はやや多い印象を受けます。
英語学習初心者の場合だとストーリーの長さに飽きてしまうかもしれません。
よって、「I can read」シリーズはある程度英語に慣れ親しんでから取り入れることをおすすめします。
Step into reading
「Step into reading」はアメリカの人気シリーズで、日本人にも馴染み深いディズニー・パウパトロール・トーマスなどのコレクションもあります。
イラストが美しく、各物語の世界観が忠実に再現されているのが、「Step into reading」の魅力です。
レベルは1~5の5段階あります。
レベル1は文章が極めて少なく、イラストがメインとなっているため、小学生の音読には易しすぎるかもしれません。
一方、レベル4・5になると文章量が一気に増え、1つひとつが長文化するため、初心者がいきなり挑戦するのは厳しいでしょう。
小学生であれば、レベル2から徐々にステップアップしていくのがおすすめです。
Smart English
「Smart English」は、7レベル構成の小学生向け英語教材です。
コミック・ゲーム・ストーリー・ソング&チャンツなど、小学生が楽しめる要素が詰め込まれています。
身近なトピックが扱われ、日常使いする語彙やフレーズを学べるようになっているのが特徴です。
付属CDの音声をまねしながら本文を読むことで、コミュニケーションに活かせる英語力が養われます。
音読だけでなく演習にも取り組みたい人は、Work Bookをあわせて使うと良いでしょう。
小学生はもちろん、中学生や高校生、あるいは英語学習初心者の大人にもおすすめの教材です。
【中学生向け】音読に活用できるおすすめ英語教材5選
ここでは、中学生向けに音読で活用できるおすすめ教材を5つ紹介します。
・学校の教科書+教科書ガイド
・ハイパー英語教室 中学英語長文1 改訂版【基礎からはじめる編】
・みるみる英語力がアップする音読パッケージトレーニング
・英会話・ぜったい音読 入門編
・中学レベルでどんどん身につく 話せる!英語音読【初級編】
小学3年生から英語が必修化された現代では、中学生になるまでにある程度英語に触れてきた人がほとんどです。
まだまだ基礎の積み上げが必要とはいえ、徐々に長文にも挑戦できるようになっていきます。
今回は、その点を踏まえて教材をピックアップしました。
それぞれ詳しく見てみましょう。
学校の教科書+教科書ガイド
学校で使用している教科書は、自習にも大いに役立ちます。
教科書には会話する上で必要な語彙・フレーズ・文法が盛り込まれています。
また、2021年度の新学習指導要領施行により、学校教科書はより質の高い教材へとつくり変えられました。
これらの理由から、学校の教科書は非常に効果的な教材だといえます。
さらに、学校教科書を活用することで、定期試験でも十分に力を発揮できるようになるでしょう。
現在文部科学省で指定している学校教科書にはQRコードが付けられており、本文や語句の音声を確認できるようになっています。
教科書だけを読んでも「文法を理解できない」「意味が分からない」といった場合には、教科書ガイドを使うことをおすすめします。
教科書ガイドには日本語訳が書かれているため、内容を理解しやすくなるでしょう。
ハイパー英語教室 中学英語長文1 改訂版【基礎からはじめる編】
「ハイパー英語教室 中学英語長文1」は、全25レッスンで構成された英語学習教材です。
60語程度の短文から120語程度の長文へと徐々にステップアップしていき、長文読解力を養います。
高校入試問題から厳選した英文を使用しているため、受験対策にもぴったりです。
「ハイパー英語教室 中学英語長文1」の特徴は、意味のかたまりが分かるようにスラッシュで区切りながら和訳を付けていることです。
スラッシュで区切られていることにより、返り読みせずとも内容を理解できるようになっています。
また、「東進ハイスクール」の名講師による解説もあるため、安心して学習を進められますよ。
高校入試を意識して英語学習に力を入れ始めた中学1・2年生におすすめです。
みるみる英語力がアップする音読パッケージトレーニング
「みるみる英語力がアップする音読パッケージトレーニング」は、音読トレーニングに特化した教材です。
音読・リスニング・リピーティング・シャドーイングを1つのパッケージとして、トレーニングを重ねていきます。
初めは、トレーニングをこなすのが大変に感じるかもしれません。
しかし、口コミを見ると「徐々に慣れ、1周目後半や2周目からはスムーズに取り組めるようになった」という意見が多く見受けられました。
どの英文も中学レベルの語彙や文法に制限されているため、中学2・3年生にぴったりの教材です。
1冊を繰り返しこなし、マスターできたと感じたら「ぐんぐん英語力がアップする音読パッケージトレーニング 中級編」にも挑戦してみましょう。
英会話・ぜったい音読 入門編
「英会話・ぜったい音読 入門編」は、初めて音読に取り組む人におすすめの教材です。
全12レッスンで構成されています。
付属CDの音声は速すぎず遅すぎず、まさに中学生にとってちょうど良いスピード感です。
いくつか単語の意味は紹介されているものの、日本語訳は付いていません。
よって、フレーズや文法が分からないときには、自分で調べる必要があります。
とはいえ、「英会話・ぜったい音読 入門編」では中学1・2年生レベルの単語・文法しか使われていないため、調べずとも理解できる部分が多いでしょう。
本シリーズは「英会話・ぜったい音読 標準編」「英会話・ぜったい音読 挑戦編」と続きます。
入門編を使ってみて自分に合っていると感じたら、次のレベルも試してみてくださいね。
中学レベルでどんどん身につく 話せる!英語音読【初級編】
「中学レベルでどんどん身につく 話せる!英語音読」は、シンプルな構成が好評の音読教材です。
音読トレーニングは全部で8ステップあり、ただ声に出して読むだけでなく、要約したり自分の意見を述べたりする作業が含まれています。
初級編とはいえ、応用的な学習にも取り組めるわけです。
ためになる話や感動する話など、つい他の人に話したくなるような内容のエッセイが20本厳選されています。
興味深いエッセイばかりのため、モチベーション高く学習を続けていけるでしょう。
【高校生向け】音読に活用できるおすすめ英語教材5選
ここでは、高校生向けに音読に活用できるおすすめ教材を5つ紹介します。
・英語長文レベル別問題集【改訂版】
・大学入試問題集 関正生の英語長文ポラリス
・大学入試 レベル別英語長文問題ソリューション
・The Rules 英語長文問題集
・学校の教科書+教科書ガイド
高校生になると、意識し始めるのが大学受験ですよね。
そこで、大学入試対策に重きを置きつつ、音読トレーニングに取り組める教材を選びました。
順番に見てみましょう。
英語長文レベル別問題集【改訂版】
「英語長文レベル別問題集」は、音声や動画を使ってトレーニングできる大学入試対策用の教材です。
1~6シリーズあり、シリーズ1は中学2年生レベル、シリーズ6は最難関大学レベルに相当します。
自分に合ったレベルから始められるのが「英語長文レベル別問題集」の良いところです。
ネイティブの発音を確認できる「音読動画」やナチュラルスピードで読む練習ができる「リスニング動画」など、学習コンテンツが充実しています。
構文解説も入っているため、音読で総合的に英語力を伸ばしつつ、大学受験で重要な長文読解力も身に付けていけるでしょう。
大学入試問題集 関正生の英語長文ポラリス
「大学入試問題集 関正生の英語長文ポラリス」は、有名英語講師が手がける大学入試問題集です。
「1 標準レベル」「2 応用レベル」「3 発展レベル」の3種類があります。
「大学入試問題集 関正生の英語長文ポラリス」では、大学入試で出題傾向が高い12のテーマが厳選されています。
また、長文読解の演習後に、音読のステップが設けられているのが特徴です。
この場合、音読は復習として用いられ、知識をより深く定着させることを意味しています。
大学受験に向けて、1レベルずつステップアップしていくと良いでしょう。
大学入試 レベル別英語長文問題ソリューション
「大学入試 レベル別英語長文問題ソリューション」は、レベル別に長文問題対策ができる教材です。
スタンダードレベル・ハイレベル・トップレベルの3段階に分けられ、中堅私立大学/地方国公立大学レベル〜最難関私立大学/旧帝大学レベルと自分の志望校に合わせて選べるようになっています。
「大学入試 レベル別英語長文問題ソリューション」の特徴は、大問1つを終えるごとに10回音読に取り組むことです。
それに合わせて、音読に最適といわれる300語程度の英文が採用されています。
また、文章理解に役立つ「構文POINT」や長文問題の解き方を解説した「解法POINT」など、あらゆる側面から学習を徹底的にサポートしています。
品詞を表す「SVOCM」が全英文に振られており、構文を理解しやすくなっているのも魅力です。
The Rules 英語長文問題集
「1 入試基礎」「2 入試標準」「3 入試難関」「4 入試最難関」とシリーズが続く「The Rules 英語長文問題集」。
特徴は単に演習を重ねられるだけでなく、長文読解の「ルール」を習得していけることです。
長文の読み方や問題の解き方のコツが分かるため、どのような問題にも自信を持って挑めるようになります。
「The Rules 英語長文問題集」では、仕上げとして音読に取り組むようになっています。
「//=必ず区切る」「/=区切っても良い」と記号が付いているため、英語の自然なリズムを習得できますよ。
学校の教科書+教科書ガイド
中学生同様、高校生にも教科書の音読がおすすめです。
学校の教科書は、高校で習う語彙・文法・構文を網羅できるよう工夫してつくられています。
中学英語からの積み重ねも合わせると、教科書をマスターするだけで相当な知識量を得ることになるわけです。
高校で使われるほとんどの教科書にQRコードが付いており、正しい発音を確かめられるようになっています。
ただし、大学受験となると教科書だけでは十分な学びは得られないでしょう。
とはいえ、教科書の音読を続けることで英語の基礎が固まり、その後の発展的な学びにも大いに活かせるはずです。
【大学生~社会人向け】音読に活用できるおすすめ英語教材5選
ここでは、大学生~社会人向けに音読で活用できるおすすめ教材を5つ紹介します。
・速読英単語
・1分間英語音読
・音読で英文法をモノにする本
・究極の英語リーディング
・ビジネス英語パワー音読トレーニング
大学生〜社会人向けには、「英語の学び直し」「日常英会話力の向上」を軸に教材を選んでいます。
各教材の特徴を見てみましょう。
速読英単語
「速読英単語」は、「速単」の相性で馴染み深い英語教材です。
中学版・入門編・必修編・上級編の4種類があります。
英語を学び直したいと考えている人は、中学版から始めてみると良いでしょう。
「速読英単語」はただの単語帳ではなく、音読を通して文中の単語を習得する教材です。
ストーリーとともに単語を学べるため、語彙の意味や活用シーンをイメージしやすくなります。
それにより、実際に英語が必要な場面でも言葉が出てきやすくなるのです。
音声はダウンロード可能です。
また、英単語アプリ「mikan」にも対応しているため、自分が使いやすい方法を試してみてくださいね。
1分間英語音読
「1分間英語音読」は、1日1分という短い時間で集中的に音読に取り組むことを目的とした教材です。
大学の講義や仕事で忙しい人も難なく取り組めるでしょう。
内容は中学1・2年生レベルです。
最大の特徴は、「語順音読」「時間音読」「to+音読」「ing・ed音読」「勝ち負け音読」「トッピング音読」「疑問音読」「つなぎ音読」「なりきり音読」と9パターン分けられた音読学習に取り組むことです。
パターンごとに意識するポイントが絞られているため、音読を無理なく習慣化できますよ。
音読で英文法をモノにする本
「音読で英文法をモノにする本」は、音読を通して英文法を学ぶ教材です。
日常生活に必須な英文法や構文などから40項目を厳選し、作成した自然な英会話文が採用されています。
イラストで雰囲気をイメージしながら音読練習に取り組むため、知識が深く定着します。
音読学習後には、ロールプレイもできるようになっているため、より実践的な力が身に付きますよ。
「文法学習ってつまらなそう」「なんとなく文法を学ぶのに抵抗がある」という人におすすめの1冊です。
究極の英語リーディング
「究極の英語リーディング」は、「1日10分で『英語が読めた!』と実感できる」といわれている教材です。
Vol.1~3の3種類があり、1は1,000語、2は2,000語、3は3,000語と使われる語彙数増えていきます。
Vol.1~3はいずれも4章で構成されており、それぞれの章で学習手順が決められています。
具体的には、意味のかたまりごとで区切りながら読む「スラッシュリーディング」や音声を聞きながら読むトレーニングなどが含まれており、1つひとつを丁寧にこなすことで着実に力を付けていけるでしょう。
日本語訳や語注もしっかり書かれているため、内容理解にも苦労しないはずです。
ビジネス英語パワー音読トレーニング
「ビジネス英語パワー音読トレーニング」は、ビジネス英語に特化した音読トレーニング教材です。
著者が考案した「パワー音読」を軸に、スピーキングに必要な武器を身に付けていきます。
ちなみにパワー音読とは、「50~100語程度の英文を用いること」「10~15分で取り組むこと」「感情を込めて、なるべく速くたくさん音読すること」の3つの要素で構成されるトレーニング方法を指します。
よくあるビジネスシーンをもとにつくられたダイアログをパワー音読することで、実践的な力の習得が目指せます。
音読に活用できるおすすめの英語学習アプリ4選
音読に活用できるのは、紙の教材だけではありません。学習アプリを利用して音読に取り組む方法もあります。
ここでは、音読するのにおすすめの学習アプリを4つ紹介します。
・Little Fox
・VoiceTube【無料】
・TEDICT LITE【無料】
・Lissn【有料】
それぞれの特徴を見てみましょう。
Little Fox【有料】
「Little Fox」は、60作以上のシリーズ童話、580話以上の短編童話が収録された英語学習アプリです。
ミステリー・ファンタジー・歴史・科学・人物伝・文化などさまざまなテーマのストーリーを楽しめます。
英語力はもちろん、教養も磨かれていくでしょう。
童話のレベルは全9段階あり、Level9は高校レベル相当です。
取り組み方次第では、中級以上の英語力を習得できます。
月曜日~金曜日の間、毎日新しいコンテンツが発表されるのも「Little Fox」の魅力です。
アプリのインストール自体は無料ですが、コンテンツを利用するには公式サイトにて有料サービス(月額約3,600円~)を申し込む必要があります。
無料体験も可能なため、有料サービスを使い始める前に試してみると良いでしょう。
VoiceTube【無料】
「VoiceTube」は、台湾発の無料英語学習アプリです。
特徴は、YouTube動画を活用して英語を学べることです。
語学・雑学・社会・エンタメ・暮らしなど豊富なジャンルの動画で、実用的かつ自然なスピードの英語に触れられます。
興味がある分野の動画を選ぶことで、無理なく学習を続けられるでしょう。
字幕は英語・日本語・英日同時に対応しているため、音読するにも申し分ありません。
×1.0の音声は、初心者にとってはやや速く感じるかもしれません。
その場合は、×0.75に調整してみてください。
TEDICT LITE【無料】
「TEDICT LITE」は、TED Talkの動画を用いて英語を学べるアプリです。
本来はディクテーションを目的としていますが、音読にも活用できます。
動画の長さはさまざまで、短いもので3分程度、長いものだと10分以上になります。
初めから長尺の動画を選ぶと挫折する恐れがあるため、短めの動画からスタートしてみましょう。
音読に取り組むなら「Repeat Player」という機能がおすすめです。
お手本となる音声が流れた後、デバイスのマイクに向かって発声できるようになっています。
正しく聞き取られた語彙は赤字に変わるため、発音の得手不得手が明確になります。
発音を細かく判定したり指導してくれたりするものではありませんが、ある程度発音力向上の効果が期待できますよ。
広告が表示されない有料版「TEDICT」もあります。
まずは無料版の「TEDICT LITE」で使用感を確かめ、気に入れば有料版に移行してみても良いでしょう。
Lissn【有料】
「Lissn」では、日経電子版に掲載された最新ニュースを英語で配信しています。
身近なニュースを活用しながら学べるのが魅力です。
毎日3~5本程度ニュースが配信されます。
読み上げスピードは×1.0でも比較的ゆっくりめのため、初心者でも使いやすいでしょう。
アプリは無料でインストールできますが、コンテンツは有料(月額600円~)です。
ただし、【今月のお試し】と表示されているニュースに関しては無料で使えるため、他の教材やアプリと併用するのであれば無料版のみで十分かもしれません。
音読に活用できるおすすめの英語学習サイト5選
音読なら英語学習サイトの活用もおすすめです。
ここでは、5種類の無料サイトを紹介します。
・Read Along by Google
・【無料公開】英語の音読教材テキスト
・EIGODEN
・nippon.com
・Natural Reader
順番に解説します。
Read Along by Google
「Read Along by Google」は、Googleが提供しているリーディング学習サイトです。
レベルは1~4の4段階で、無料とは思えないほどの作品が搭載されています。
特にレベル1のストーリーは子供でも読み切れるほど簡単かつ短めのため、楽しみながら音読できるでしょう。
AIアバター「Diya(ディヤ)」がリーディングをサポートしてくれます。
Diyaのお手本を聞きながら、マイクに向かって発声すると次のページへと進んでいく仕組みです。
Android版のみアプリもリリースされているため、インストールできる人は試して見てくださいね。
【無料公開】英語の音読教材テキスト
「【無料公開】英語の音読教材テキスト」は、初級および中級の音読スクリプトを無料で公開しているサイトです。
初級はVol.1~31、中級はVol.1~8のスクリプトが見られます。
中級は随時更新中のため、利用できるスクリプトは増えていくでしょう。
<初級 Vol.1のスクリプト>
英文は中学英語・高校英語・TOEIC対策・ビジネス英語などさまざまな分野を網羅しています。
目的問わず、誰でも利用できる便利なサイトです。
音声は有料での提供ですが、読み上げサイトなどを活用すれば無料のスクリプトのみでも十分に学習できます。
英文・単語訳・日本語訳が掲載されているため、英語学習初心者でも安心して使えるでしょう。
EIGODEN
「EIGODEN」は、リスニング学習用にコンテンツを公開しているサイトです。
全レッスン音声付きのため、音読学習にも役立てられます。
メニューは「つかえる英会話」「女性の英会話劇場」「社会の窓から英会話」の3種類で、スクリプトごとに丁寧な解説が添えられています。
その他、「今日のONEフレーズ」「アメリカンジョーク集」などもあり、無料ながらあらゆるコンテンツを活用できるのが「EIGODEN」の魅力です。
nippon.com
「nippon.com」は、日本国内のニュースを多言語で発信しているサイトです。
カテゴリーは、政治・経済・社会・文化など多岐にわたります。
自分が気になる記事から始めてみるのがおすすめです。
当然ながら日本語でも内容を確認できるため、十分に内容を理解した上で音読に取り組めます。
英語表示に対応していない記事がある点については注意が必要です。
また、読み上げ機能はないため、音声を確認する際は読み上げサイトなどを活用しましょう。
「nippon.com」英語力を鍛えながら、時事ネタにも強くなれます。
Natural Reader
「Natural Reader」は、テキスト読み上げサイトの1つです。
英文を入力すると、ネイティブの音声で読み上げてくれます。
アメリカ英語・イギリス英語・オーストラリア英語・インド英語・ウェールズ英語などあらゆるアクセントに対応しているのも魅力です。
「Natural Reader」では、まるで人が読んでいるかのように息継ぎの間を空けたり抑揚を付けたりしてくれるため、音読の見本にも最適です。
ただし、1文が長すぎると一度で読み上げてくれない場合があるため、文の長さには気を付けなければなりません。
音声がない教材を使う際には、ぜひ活用してみましょう。
英語学習における音読の効果
音読は効果的な英語学習方法です。
具体的に、音読には次の2つの効果を期待できます。
それぞれの効果について詳しく解説します。
英語脳がつくられる
音読の効果の1つが、英語脳がつくられることです。
英語脳とは、「英語を英語のまま理解する力」のことを指します。
日本人がやりがちなのが「いちいち頭の中で日本語に置き換えて英語を理解すること」です。
例えば、”I went to the beach to chill out with my best friend yesterday.”は「私」「行った」「ビーチに」「リラックスするために」「親友と」「昨日」といった語順になっているわけですが、多くの日本人は一度「私は昨日親友とリラックスするためにビーチに行った」と日本語の語順に当てはめる作業をしてしまいます。
ところが、音読トレーニングを重ねると、日本語に置き換えるプロセスが不要になります。
音読をする際は、日本語の語順にならって英語を理解するために英文を読み返す行為「返り読み」はしません。
基本的に前から後ろへと英語の語順のまま読み進めていくため、英語の語順のまま意味を掴めるようになるのです。
ここで、生じるのは「黙読ではだめなのか?」といった疑問ではないでしょうか。
読むトレーニングであれば黙読も同じではないのかと多くの人が考えるはずです。
しかし、英語脳をつくるためには、声に出して読むことが大事になります。
黙読の場合、いくらでも返り読みが可能になってしまいます。
どのような順番で読んでも、理解できさえすれば良くなってしまうのです。
ところが、声に出して読むとなれば、途中や後ろから読む人はいないはずです。必ず前から後ろへと読み進めていきますよね。
これこそ、音読が英語脳をつくるのに効果的な理由です。
初めは文構造の理解に苦戦すると思いますが、音読を続けることで着実に英語を英語のまま理解できるようになります。
4技能が満遍なく向上する
音読は、「読む・書く・聞く・話す」の4技能を満遍なく伸ばすのにも効果的な学習法です。
その理由の1つには、語彙やフレーズの知識が増えることが挙げられます。
音読によって多くの英文に触れれば、その分新しい語彙やフレーズにも出会います。
その都度新たな語彙・フレーズを吸収していけば、最終的には膨大な知識量になるわけです。
すると、自分の意見を口にしたり、書き起こしたりする際の表現の幅が広がります。
また、相手が言っていることを聞き取ったり、書かれていることを読み取ったりするのにも、音読で得た知識が役立つのです。
その他の理由としては、正しい発音を習得できることが挙げられます。
お手本となる音声を聞きながら取り組むのが音読の基本です。
ただ聞くのではなく自分でも発することで、単語やフレーズの発音はもちろん、英語特有の音と音のつながりが知識として染みついていきます。
すると、意図したことを正確に伝えられるようになったり、相手の話を詳細に聞き取れるようになったりするのです。
さらに、音読は「読むトレーニング」であるため、続けることで当然ながら英文を読むスピードは上がっていくでしょう。
前項でお伝えした通り、英語を英語のまま理解できるようにもなるため、読解力も高まります。
このように、音読は4技能すべてに関係しており、英語力の土台を形成するのにもってこいな学習法なのです。
英語音読の基本的な手順
ここからは、英文を音読する際の基本的な手順を紹介します。
必要な手順は次の通りです。
・文構造を分析する
・意味が分からない単語やフレーズを調べる
・音声を確認する
・音読に取り組む
ただし、音読に特化した教材であれば、取り組み方が示されています。
その場合は教材が示す手順で音読学習を進めて問題ありません。
教材に手順がなく、音読のやり方が分からない人は、次で解説する基本の手順を参考にしてみてくださいね。
文構造を分析する
音読を始める前に行いたいのは、内容を理解するための文構造の分析です。
どのような構造で文章が書かれているのかを明確にすれば、返り読みせずとも内容を把握できるようになります。
例えば、「動詞はどれなのか」「この句や節はどの部分を修飾しているのか」など、英語を理解する上で重要なポイントを押さえておくことが大切です。
下の画像は、「【無料公開】英語の音読教材テキスト」より中級Vol.1の英文を使って、筆者が実際に文構造を分析した結果です。
文構造の分析でまず大事なのは、主語と動詞を明らかにすることです。
主語が分からなければ、そもそも何についての文章なのかを読み解けません。
また、主語が何をしたのか、あるいはどのような状態なのかは、文章の核となる部分です。その核を把握するために動詞を探す必要があるのです。
筆者の場合、主語は「下線+S」、動詞は「丸印+V」で表しています。
次に注目するのは接続詞です。’beause’ ‘if’ ‘when’などの接続詞が使われている場合、その文章のメインとなる「主節」と、接続詞を含み名詞・形容詞・副詞のような働きをする「従属節」に分かれます。
この主節と従属節の関係性を把握することが英文理解に役立ちます。
筆者は従属節部分を【】を用いて囲いました。
さらに、不定詞・動名詞・関係代名詞などで「修飾」「被修飾」の関係性が成り立っている箇所についても、分かりやすい印を付けておくと良いでしょう。
「修飾」「被修飾」の関係性が分からないと、何を伝えているのかがさっぱり分からなくなってしまいます。
不定詞・動名詞・関係代名詞を含む句や節を()で囲み、それらが修飾している部分と矢印でつなぎます。
例えば、”… birds flying around, …”の部分は、’flying around’「飛び回っている」が’birds’「鳥」を修飾し、「飛び回っている鳥」となっているため、’flying around’に()を付けて、矢印で’birds’につなげました。
このように、記号を用いながら文構造を分析していくことで、どのように理解したら良いのかが見えてきます。
使う記号や記号の付け方のルールは、自分で決めてOKです。
ただし、文構造を分析するためには構文や文法を十分に理解しておく必要があります。
「自力では文構造の分析が難しい」といった場合には、解説付きの教材を使ったり、音読学習と同時並行で構文・文法の勉強を進めたりすると良いでしょう。
意味が分からない単語やフレーズを調べる
文構造の分析が済んだら、分からない単語やフレーズの意味を調べましょう。
意味が分からない状態で音読をしても、英語脳は育ちません。
あらかじめ分からない個所をクリアにしておくことが、音読の学習効果を高めるのです。
スペースがあれば、英文中の語彙やフレーズに下線を引き、その下に意味を書き込むことをおすすめします。
そうすることで、音読中にいちいち意味を確認する手間が省けます。
スペースがないのであれば、周りの余白に書き込んでおきましょう。
音声を確認する
次に行うのは、音声を確認することです。
日本語で書かれているのであれば、お手本がなくとも自然な流れで音読できるでしょう。
しかし、リズムやアクセントがまったく異なる英語を読むとなると、お手本なしでは正しい読み方が身に付きません。
「どういったリズムなのか」「どこにアクセントを付けているのか」「どこからどこまでをまとまりで読んでいるのか」といった点を意識しながら音声を確認しておくことが大切です。
音読に取り組む
前3つの手順を経て、ようやく音読に取り組めるようになります。
どのような英文でも、最低5回は音読するようにしてください。
1回や2回程度の音読では、語彙やフレーズの知識・発音・読むときのリズムやアクセントは吸収できません。
トレーニングを重ね、余裕が出てきたら、徐々に回数を増やしていくと良いでしょう。
また、返り読みしないよう意識することも大切です。
一度読んだ文章には戻らず、とにかく次へと進みます。
初めは内容を掴めなくて当然です。
繰り返すことで、だんだんとまとまりごとに意味を理解できるようになっていきます。
学習効果を高める英語音読のコツ
音読の効果をより高めるためのコツを6つ紹介します。
・音声付き教材を選ぶ
・自分のレベルに合った教材を使う
・「意味理解の音読」と「発音重視の音読」で分ける
・抑揚や間の取り方をまねる
・頭の中で日本語に訳さない
・同じ文章を繰り返し音読する
順番に見てみましょう。
音声付き教材を選ぶ
教材を選ぶときには、音声が付いていることを確認しましょう。
音読するときは、お手本をまねることが大切です。
日本語の特徴として、抑揚が少なく単調な点が挙げられます。
英語に慣れていない人がお手本なしに英文を読もうとしても、日本語のようなあまり強弱がない読み方になってしまうのです。
また、日本語と英語ではまったく異なる音が使われているため、日本人の私たちがイメージする英語の発音と実際の発音とが乖離している場合があります。
正しい発音を身に付けるためには、ネイティブの音声を聞き、その乖離に気付いた上で発声練習する必要があるのです。
市販の英語教材の多くは、CDもしくはダウンロード音声付きで販売されています。
どうしても音声がない教材を使いたい場合は、読み上げサイトを活用しましょう。
自分のレベルに合った教材を使う
自分のレベルに合った教材を使うことも重要です。
英文の難易度が高すぎるあまり内容が全く理解できない状態では、音読の効果が発揮されないためです。
音読の場合は、多少易しすぎると感じるような教材を使っても問題ありません。
簡単な文章であっても、発音力や表現力は養われます。
とはいえ、大学レベルの英語力がありながら、3~5語程度の英文を音読するのはあまりにレベルがかけ離れているため、自分の英語力を冷静に分析することが大切です。
「意味理解の音読」と「発音重視の音読」で分ける
「意味理解の音読」と「発音重視の音読」に分けて取り組むことをおすすめします。
音読には、「英語を英語のまま理解できるようになること」と「正しい発音が身に付くこと」の効果が期待できますが、意味を理解しながら発音も意識するのはかなり難易度が高くなります。
特に初心者の場合はどっちつかずになり、音読の効果が薄れてしまいかねません。
まずは文章の内容理解に重きを置いて音読に取り組みましょう。
このとき、発音はそれほど気にする必要はありません。
そして、日本語に置き換えずとも内容が理解できるようになったら、発音へと意識をシフトします。
もちろん初めから両方こなせる人は、「意味理解の音読」と「発音重視の音読」に分ける必要はありません。
しかし、音読に初めて挑戦する人や英語学習を始めて間もない人は、意識すべきポイントを絞って音読してみてください。
抑揚や間の取り方をまねる
お手本音声を確認し、英語特有の抑揚の付け方をまねしながら音読しましょう。
そうすることで、自然な英語表現が可能になります。
英語には、日本語にはないリズムがあります。
感覚的には、日本語は「起伏がほとんどない直線」、英語は「上下に大きく波打つ線」といったイメージです。
その抑揚の波をまねしながら練習することで、ネイティブのような英語を話せるようになります。
また、抑揚と同じくらい意識したいのが間の取り方です。
英語はどこからどこまでをひとまとまりとし、どこで息継ぎを入れるのかをマスターするのは意外に難しく、お手本なしではなかなか身に付きません。
間の取り方が分からないと単調な表現になってしまいます。よって、音声を忠実にまねることが大切なのです。
頭の中で日本語に訳さない
音読中は日本語に訳さないことを意識します。
単語やフレーズを1つひとつ日本語に置き換えていては、英語脳が養われません。
音読するときに日本語に訳してしまうのは、何も考えずに読んでいる場合が多いと筆者は考えています。
ただ字面を追いかけるだけでは内容が頭に入ってこず、結局意味を理解するために返り読みせざるを得なくなってしまっているのです。
「意味理解の音読」に取り組む際はただ字面を追うのではなく、単語1つひとつをしっかり捕えることを意識します。
そうして音読する中で意味を掴めなかった箇所は、もう一度文構造を分析してみてください。
主語・動詞・接続詞・不定詞・関係代名詞などを把握し、それらを意識した上で音読を続けることで、日本語を介さずとも内容を理解できるようになります。
同じ文章を繰り返し音読する
音読は1度や2度では不十分です。
同じ文章でも繰り返し読むことで、英語で英語のまま理解する力・語彙力・発音力が養われていきます。
先ほどもお伝えした通り、1度の音読で最低5回は読むようにしましょう。
また、「1週間経ったらやり直す」など、反復学習を仕組み化しておくことも大切です。
さらに、教材を使う場合は、1周といわず2周も3周も繰り返してみてください。
あらゆる英文に触れることは重要ですが、知識やスキルを十分に習得していない状態で次に移っても、思うように英語力は伸びていきません。
ぐらぐらした土台の上には、何を積み上げても崩れてしまうのと同じです。
1つの英文、もしくは1冊の教材から得られる知識・スキルをしっかり定着させ、次なる学習に取り組みましょう。
自分に合った教材で英語学習に音読を取り入れよう!
音読に活用できる教材を紹介してきました。
改めて、年齢別のおすすめ教材をまとめています。
【小学生向け】
・Learn to Readシリーズ
・Read it yourself with Ladybird
・I can readシリーズ
・Step into reading
・Smart English
【中学生向け】
・学校の教科書+教科書ガイド
・ハイパー英語教室 中学英語長文1 改訂版【基礎からはじめる編】
・みるみる英語力がアップする音読パッケージトレーニング
・英会話・ぜったい音読 入門編
・中学レベルでどんどん身につく 話せる!英語音読【初級編】
【高校生向け】
・英語長文レベル別問題集【改訂版】
・大学入試問題集 関正生の英語長文ポラリス
・大学入試 レベル別英語長文問題ソリューション
・The Rules 英語長文問題集
・学校の教科書+教科書ガイド
【大学生~社会人向け】
・速読英単語
・1分間英語音読
・音読で英文法をモノにする本
・究極の英語リーディング
・ビジネス英語パワー音読トレーニング
英語脳がつくられたり、4技能が満遍なく向上したりと、音読には高い学習効果が期待できます。
しかし、自分に合わない教材を使ってしまっては、効果は薄れてしまうでしょう。
この記事の内容を参考に自分にぴったりの教材を見つけ、英語学習に音読を取り入れてみてくださいね。
当サイト「英会話カフェ」には他にも、英語学習に役立つツールに関する記事が満載です。
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